叙事詩「エンデュアランス号の奇跡」
1914年、シャクルトン率いる17名の乗組員は英国国民の期待を一身に背負ったエンデュアランス号に乗り南極横断を決行する。しかし、船が沈没してしまい、南極大陸に取り残された乗組員は17ヶ月の漂流を経て奇跡の生還を果たす。自然の恐ろしさ、そしてそれに立ち向かう人間の可能性を示唆する話である。その情景に合わせて管弦楽の手法による描写をした。
I.船出
ここでは男たちの船出を描写している。前半は海に対する男たちの憧れと畏敬の念を表し、後半では勢い良く進むエンデュアランス号を描いている。
II.氷上の園
船の快適な旅は続き、男たちは南極の旅を満喫している。ここでセイウチが氷山に隠れたり、現れたりしている描写が低音楽器でされる。
III.嵐と沈没
南極に嵐が吹き荒れると四方から氷山が襲いかかり、世界最強と言われたエンデュアランス号は海に沈む。悲嘆にくれながらも男たちは島を目指し海に挑む。
IV.奇跡の生還
死の海と言われた南極の海にボートで立ち向かった男たちは遂に島に辿り着き救助される。湧き上がる歓喜と郷愁、エンデュアランス号への賛歌。歓喜の主題と1楽章の主題が溶け合い、壮大なフィナーレをむかえる。
Wake up!!
夢の中、目覚まし時計で起こされてから会社に着くまでの焦りを様々な生活音とシンセのMixで表現しました。
夏休みにおばあちゃんと
ジャズの手法を取り入れた明るい曲です。夏休みにおばあちゃんと川原で遊んだ思い出を表現しました。
賢者の贈りもの
夫婦の美しい愛を描いたO・ヘンリー作の童話です。優しい夫婦の愛をストリングスとピアノで表現しています。
Battle field
戦闘のシーンにおける緊張感と疾走する情景を描写しました。シンセによるバンドとオーケストラと合唱の壮大な編成の楽曲です。
What a day
歌ものを想定して作った曲です。ハッピーホラーというニュアンスをテーマにしています。
For Challengers
アスリート達の世界に挑戦する力強さと勢いをループ、シンセとオーケストラで表現しました。
For Champions
多くの戦いを乗り越え勝利を手にした王者への讃歌です。オーケストラの編成の曲です。
Think about・・・
歌ものを想定して作曲しました。ループとバンドを中心に編成されています。
祝典序曲「自由の鐘」
合唱とオーケストラによる大編成の曲です。アメリカの独立と奴隷制度の廃止を意味するリバティ・ベルを題材にしています。湧き上がる民衆の喜びを表現しました。ハリウッド・サウンドを意識して作曲されています。
希望へのマーチ
教育実習で生徒たちとふれあう中で着想を得ました。子供たちの未来が希望に溢れていることを祈って・・・
伝教大師〜弘法の軌跡〜
平安時代の僧、最澄の事です。
機械的な要素と柔らかい表現を混ぜた曲です。
印度、中国から日本へとアジアの文化が伝わる様子をそれぞれの国の特徴を出して作曲しました。
フィリアス・フォッグ・マーチ
題名の「フィリアス・フォッグ」とは作家ジェール・ヴェルヌの小 説「八十日間世界一周」の主人公であるイギリスの資産家の名前です。彼は、八十日間で世界一周が出来るかを友人と全財産を賭け旅に出ま す。多くの困難がある中、彼は見事八十日目にイギリスに凱旋します。前半のマーチは列車から見える次々に移り変わる草原や荒野の情景を、 トリオでは美しい広々とした海原での船の旅、トリオの再現では、フィリアス・フォッグの勝利宣言を描いています。サウンズネットより出版されています。
Celebration overture for 10th Horns
尚美学園大学ホルンアンサンブルの委嘱により作曲しました。ファンファーレ−緩−急の3部形式になっています。「アメリカの吹奏楽の様な爽やかな曲を」との依頼内容に合わせて作りました。
Next stage
サッカー選手たちがワールドカップに至るまでのそれぞれの胸中にある思い、そしてフィールドに立つ時の高揚感を描きました。オーケストラの楽曲です。
交響詩「永遠の都」より コンクール・エディション
永遠の都とは、ホール・ケインという小説家が書いたイタリアのローマを舞台にした話です。この作品の舞台は1900年、当時のローマは国家による独裁的な政治によって多くの民衆が苦しめられている中、人間共和の理念を掲げ、権力に戦いを挑んだのが主人公デイビッド・ロッシィでした。権力の中枢であるボネリィ男爵はロッシィを始めとする民衆勢力に弾圧を加えます。そんな中、ボネリィ男爵側にいた美しき永遠の都(ローマ)の名前を持つドンナ・ローマはロッシィに恋をして生涯彼と民衆に尽くす事を誓います。長い弾圧の末、ボネリィ男爵の罠に引っかかったロッシィは怒りに身を任せ、志半ばで人権闘争を放棄してしまいそうになりますが、ローマの深い愛によって、希望を見いだし、最後に共和政治を確率し勝利を手にします曲は物語に沿って描かれています。ロッシィ、ローマ、ボネリィ男爵の3つのテーマから成り立っています。都立石神井高校の委嘱によって2012年度吹奏楽コンクールにて初演されました。演奏メンバー僅か18名という人数に合わせ小編成版になっていますが、大編成に直す事を想定して作曲しました。
小船に揺られながら
ピアノとオーケストラのための小品です。恋人たちが夕日の中ボートを漕いでいる姿を描いています。
Sky after the rain
歌ものを想定したポップスの曲です。雨上がりの空の夕日を思い浮かべて作曲しました。
プルターク英雄伝より 「獅子王アレクサンドロス」
オーケストラの生演奏の作品です。アレクサンドロスとは紀元前323年まで、古今の中で最も世界を統治した大王です。彼は統治した国の文化を尊重しギリシア文化との融合によりヘレニズム文化が生まれました。
I. マケドニア
故郷マケドニアでアレクサンドロスが成長する姿を表しましました。
II. ガウガメラの決戦
ギリシア軍とペルシア軍の戦いを描いています。冒頭のトランペットは誇り高きギリシアの騎馬兵、後半のピアノから始まる旋律はペルシア軍の奴隷と車輪の武器を表しています。乱戦の後、ギリシア軍が勝利します。
III. アレクサンドリア
アレクサンドロスが建てた都市の名前がアレクサンドリアです。彼の力強い勇気をフルオーケストラの迫力で、温かい慈悲の精神を繊細なストリングスで表現しました。
交響的描写「銀河鉄道の夜」より
日本を代表する詩人宮沢賢治の不朽の名作を画家の藤城清治さんが絵本にしたものに曲をつけました。幻想的な世界観を表現しました。
M-1 星空の夜
M-2 ジョバンニと母
M-3 ケンタウルス祭
M-4 銀河鉄道
M-5 停車場にて
M-6 カンパネルラの思い
M-7 鳥捕り
M-8 沈没船の少女
M-9 カンパネルラの答え
M-10 ふたごのお星さま
M-11 駆け行く民族
M-12 二人の幸せ
M-13 決意と別れ
M-14 夢から覚めて
M-15 カンパネルラの死
M-16 ジョバンニの決意
M-17 エンド・クレジット
萩の空〜奇兵隊に寄せて〜
「萩の空」の萩とは高杉晋作の生まれ故郷山口県萩市のことです。この 萩の里から明治維新を成し遂げた多くの英雄が誕生しました。中でも高杉晋作によって、身分の上下に関わらず多くの志士を集め国を動す因を 作った兵隊達が「奇兵隊」です。この曲では彼らが志に燃えて空を見つめ、そして戦いに身を投じる。その様な情景からインスピレーションを得て作りました。編成は小編成で楽曲は急―緩―急の形式です。難易度は決して難しくなくコンクール向き。